2020年11月

 国際MRA本部(スイス)のコー円卓会議における日・米・欧三極の一部トップ経営者の間での長い共同討議によって作成された「企業の行動指針」(Caux  Round Table:Principles for Business )では、国境を越えて活動する企業が遵守すべき原則を三章に分けてまとめているが、その内容には「企業の責任」「企業の経済的・社会的影響」「企業の行動」「ルールの尊重」「多角的貿易の支持」「環境への配慮」「違法行為等の防止」の七原則からなる一般原則と、やや具体的に述べられていて分かりやすい各ステークホルダー別の原則が盛り込まれている。日・米・欧のビジネスリーダーたちが共通の土俵に立ってこれを策定したことはまことに意義深いことであるが、今後はこれを各国がどのように実践レベルに結びつけていくかが大きな課題だと言えよう。