「第26期・経営倫理士」講座スタート 

 「第26期・経営倫理士」資格講座が、2021年5月12日、開講した。日本経営倫理士協会(ACBEE JAPAN)の主催事業で、25期(24年間)までに733人の経営倫理士が誕生、ビジネス界の第一線で活躍している。同講座は24期からオンラインzoom方式で実施されている。

潜道理事長「しっかり資格取得を…」

 初日の12日は潜道文子ACBEE理事長(拓殖大学副学長)が開講挨拶。1997年に発足したACBEEの歴史をたどりながら、日本で経営倫理学を本格的にスタートさせた故水谷雅一氏(元神奈川大学教授、ACBEE初代会長)の功績なども紹介した。経営倫理士はコンプライアンスやリスク・マネージメント等に対応するコンサルタントとしてはハイレベルの民間認定資格であることを強調、「現在の生活や業務が大変ハードな中で受講がスタートしたが、講座をしっかりやりとげてほしい」と激励した。


 また開会式の最後に、受講生全員が1人ずつ自己紹介のミニスピーチをした。今期は製造業、食品飲料、鉄道、エネルギーなどの企業からの参加があり、それぞれに自分の職場を紹介しながら、受講への意欲や資格取得の目的などについて話した。
 なお前25期に引き続き特待生受講が実施され、東北大学、拓殖大学からの4年生・大学院生ら4人が、特待生認定を受けた。自己紹介スピーチでは「社会人の方々と一緒にしっかり勉強します。初めての経験なので緊張してます」などと語っていた。

グループワーク、活気溢れ…

 開講式に引きつづき第1回講座・テーマ「今、なぜ経営倫理なのか」が開かれた。講師は潜道文子理事長。講座は約6カ月間(8月は夏休み)に、22テーマ(全14回)で構成されている。
 初回の講義では1990年代から企業不正・不祥事が続発、産業界として課題究明が大きなテーマとなってきた経過など解説。潜道講師は、従来型資本主義への挑戦として長期的視点と利他主義について話した。最後に故水谷氏の提唱する経営価値四原理システムについて踏み込んで説明した。
 講演の後、受講者全員参加のグループワークが実施された。ケーススタディとして海外事業展開中の企業の現地における地域対応を想定。グループ毎の討議を踏まえ、多様な意見が発表された。特待生からも意見が出され、第1回講義ながらアクティブなムードが溢れていた。
 オンライン講座に毎回ホストステーションが設けられ、川内由加さん(コンサルタント会社経営、経営倫理士14期)が総合司会を担当している。