(20)リスク管理で中計3年間

ACBEE総合企画委員  深谷 奈生(旭化成)

 私は非鉄金属メーカーに入社後、車体メーカー、完成車メーカーの一貫して人事部門で勤務し、「現場」「現物」「原点(原典)」をモットーに仕事をしてきました。

■人事部から総務部リスク・コンプライアンス室へ

 2012年からは4社目となる現在の会社に入社し、人事部での勤務後、2016年4月からは総務部でグループ全体のコンプライアンスとリスク管理に関する業務に従事しています。

 2016年のリスク・コンプライアンス室の立ち上げから、この中期経営計画の3年間では、コンプライアンスとリスク管理に関する基本規程の制定、新しいグループ行動規範の制定と周知展開、リスク・コンプライアンス委員会の設置や緊急事態対応の整備など、各種基盤づくりに取り組んできました。

 ■従業員一人ひとりの“我が事”として

 人事部時代は、従業員一人ひとりがやりがいをもってイキイキと働ける職場づくりを常に考えながら業務に取り組んできましたが、現在は従業員一人ひとりがコンプライアンスの重要性を理解し、業務遂行の場面で直面するさまざまなリスクに対して、正しい判断と行動ができるよう、制度全体の企画立案と運営を担っています。

  コンプライアンス関連の業務は奥行きが深く、私にとっては初めての経験ですが、従業員一人ひとりの意識や行動に働きかけ、各人の力を引き出すという意味では、人事の仕事と共通する部分があります。特にグループ行動規範の現場への周知展開にあたっては、従業員一人ひとりに“我が事”として考えてもらうため、行動規範の内容を容易に疑似体験できるようなケーススタディ事例(4コマ漫画事例)を用意し、各職場でグループディスカッションを行ってもらいました。後日実施したアンケート結果や現場の方から直接お話を伺った限りでは反応も上々でした。

 ■「経営倫理なくして事業なし」の使命感で

 今後の課題としては、これらの取り組みを一過性に終わらせることなく、いかに繰り返し行っていけるかということで、各事業部門の関係者からヒアリングを行ったり、長年にわたって地道な取り組みをされている先進企業をいくつか訪問したりするなど、コンプライアンス意識の向上や職場風土の改善につながるような新たな取り組みを具体的に企画、検討しているところです。

 企業が存続するためには、お客さまと社会からの信頼が不可欠です。お客さまの要求水準や企業に対する社会からの期待水準はこれまで以上に高まっており、経営倫理・コンプライアンス部門の業務に終わりはありません。次期中計の3年間も「経営倫理・コンプライアンスなくして事業なし」との強い使命感のもと、日々の業務に誠実に取り組んでいきたいと思います。